2020年の新春を迎え、皆さんに新年のご挨拶ができますことを心より嬉しく思います。本年も、さらなる飛躍の年となるよう、皆さんとともに頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

現在、自動車業界はCASEに代表される大きな変革期にあり、この局面を乗り超えていかなくてはなりません。そのために、社長に就任して以来、抱負として常にお伝えしている、「世界で一番働きがいのある、活力ある会社」と「世界の全自動車会社から住友電装がいないと困る状態にする」をあるべき姿として、皆さんと一丸となってめざしていきたいと思います。

これを踏まえ、皆さんに、以下の3点について取り組んでいただくことをお願いします。

１点めは、「安全は全てに優先する」という経営方針のもと、本年も「災害ゼロ」をめざした取り組みを強化するとともに、そのための大前提である「危険ゼロ」に向けても覚悟、勇気、執念をもって取り組んでいただきたいと思います。

「危険ゼロ」、「災害ゼロ」は、全員参加で文化・風土レベルまで浸透しないと実現できません。新規拠点や新人への安全教育の徹底、災害を発生させない職場、危険のない職場にするのだという強い思いを持ち、不安全状態および不安全行動の吸い上げと改善策の確実な実施をお願いします。また、一人ひとりが今以上に安全に対する意識や危険に対する感受性を高めることもお願いします。

２点めは、全ての部門において、仕事のリードタイム短縮のための活動を継続していただきたいと思います。

営業、設計、研究・開発、その他の事務所部門においてもムダ・ムリ・ムラの削減、業務品質レベルの向上、調整などの段取りの短縮、等の活動が必要です。この活動により、リードタイムの短縮が進展すると、コスト削減が進み、お客様との信頼関係の更なる発展につながるものと考えます。本年は、トップおよび管理監督者はその活動をバックアップしながら、より活発化させ、徹底的に仕事のスピードアップを図っていただくようお願いします。

３点めは、本年も「トップダウンによるボトムアップ」により、風通しの良い職場づくりをお願いします。従業員が能力を最大限に発揮し、自己実現やお客様や社会への貢献などを通じて働きがいを感じ、よりよいモノづくりを通じて活力を感じる、そのような状態を上司も部下も一緒になってめざしていきたいと思います。

最後に、災害は「忘れた頃」ではなく「いつでも起こり得るもの」との認識を持ち、あらゆる事態を想定した事前の準備・対策と、有事の際には全員の安全が確保できるよう、皆さん一人ひとりが防災意識の向上に努めて下さい。