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住友電装のモノづくり

人材育成

Human Resource Development
よりよいモノづくりモノづくりは人づくり人づくりはコミュニケーション

住友電装は、ワイヤーハーネスのグローバルサプライヤーとして、全世界に事業展開しています。また、我々が製造するワイヤーハーネスは、多くの人の手を必要とする労働集約型の製品です。全世界、何処の国で、何処の国の人が作っても、同じ最高品質の製品をお客様にお届けしたい。その使命を果たすために、我々は、人づくりにこだわり続けています。その熱い思いと活動をご覧下さい。

地域性や国民性を越えた人材育成への思い

全世界の人の手でつくられるワイヤーハーネスの製造は「人づくり」が重要な鍵を握っています。

ワイヤーハーネスのグローバル・サプライヤーである住友電装は、全世界に展開するカーメーカーのパートナーとして、日本をはじめ、アジア・オセアニア、アメリカ、ヨーロッパの各国にネットワークを構築しています。
このような環境下、多くの人の手を必要とするワイヤーハーネスの製造には、その品質を保つ上で、オペレーターのスキルが非常に大きな役割を持っています。だからこそ、顧客満足度を高める上でも、私たちの事業を成長させる上でも、「人づくり」が重要な鍵を握っていると考えています。世界各国に拠点が広がる中で、地域性や国民性の違いを乗り越え、高いレベルで共通のスキルを持った「人づくり」が求められるのです。『モノづくりは人づくり』と心得、人材育成に努めています。

人づくりのコミュニケーションツール「G-STARS」

検査のスキル
組立のスキル

世界共通の訓練及び評価システムである「G-STARS」は、国を越えてお互いが切磋琢磨すると共に、情報交換をするコミュニケーションのツールにもなっています。

私たちが供給するワイヤーハーネスは、どの国の作業者が作っても同じ品質でなくてはいけません。その実現に向けて導入しているのが、世界共通の訓練及び評価システムである「G-STARS」です。オペレーターのスキルアップをめざし、「基本のスキル」「加工のスキル」「組立のスキル」「検査のスキル」という4分野を設定しています。

「基本のスキル」では、思考の柔らかさ、手先の器用さ、俊敏性を養うためのツールを準備しています。
「加工のスキル」では、加工設備の段取り換え作業や、製品品質の検査能力を養うツール、「組立のスキル」では、作業上重要な図面指示を記憶するイメージトレーニングやテープ巻きの技能を養うツール、「検査のスキル」では、マスターサンプルとの照合検査能力を高めるための間違い探し等のツールを準備しています。
そして、全世界のオペレーターが6ヶ月に一度は必ず審査を受け、S、A、B、C、Dの5段階で技能レベルを評価しています。つまり、グローバルベースで個々人のスキルをベンチマークするようになっているのです。
グローバルで、同じ基準で訓練・評価することにより、より良いトレーニング方法などは国を超え、お互いが情報交換し、切磋琢磨するコミュニケーションのツールともなっているのです。

グラフ:スキルランク比率(%)

「G-STARS」を実践した効果

国や工場ごとのスキルの差を抑えると共に、自発的に改善していく動きが生まれてきました。「G-STARS」を続けることで、「世界同一品質」を実現していきます。

「G-STARS」に取り組み始めてから、作業手順・方法を同じにする重要性がオペレーターたちに浸透してきました。当初はテープ巻きにしても、テープの持ち方から回し方まで人それぞれ。しかし、やればやるほど、早い人と遅い人の差が目立ってきます。初めはこちらの話を聞かなかった社員も、そこで違いを認識すると、訓練するようになる。すると最終的には、基本の形になっていきます。基本を忠実に行うことで必要な技術が身につき、全体の能力アップにつながっていくのです。予想以上の動きも生まれてきました。ある国では、本社が定めた「G-STARS」の何倍もの訓練をこなし、独自のチェック項目を加えて実践する工場が登場したのです。こうした自発的に改善していく意識の高い組織・人を育てていきたいと考えています。

これからも「G-STARS」を続けることで、国や工場ごとのスキルの差を抑えると共に、グループ全体のボトムアップを図り、住友電装が掲げる「世界同一品質」を実現していきます。

世界中のオペレーターが目標にする「技能五輪」

技能五輪

「G-STARS」によって技能を高めた全世界の精鋭が一堂に会し、スキルを競い合うのが、「技能五輪」です。競い合う機会であると同時に、全世界の仲間とコミュニケーションを深める絶好の機会でもあります。

「G-STARS」によって身につけた技能を、客観的に「見える」形にしたのが「技能五輪」。全世界の工場から優秀なオペレーターが日本に集結し、技能を競い合います。競い合うことで、自ら体得した技が世界の中でどのレベルなのかを把握することができます。開催当初は“スピード”が基準で「いかに早くできるか」が勝敗の決め手でした。その次に採り入れたのが“品質”。そうなると、最初の年に優勝した選手が10位にも入りません。スピードは速いが、正しくできていないということも実際にはあったわけです。その後は“スピード”と“品質”の両面を基準にしました。

「技能五輪」として競い合うことで、自分の技術レベルが分かる上に、さらに上位を見据えるようになる。「次こそは!」とオペレーターのモチベーションも上がっていきます。お互いに切磋琢磨することがモチベーションアップになり、それがグループ全体のレベルアップ、品質向上へつながっていくのです。

また世界各国から多様な人々が集まってくるわけですから、国際交流の絶好の場でもあります。それぞれの背景にある文化を理解すると共に、同じ住友電装で働く仲間としてコミュニケーションを深めるきっかけにもなっています。

高品質なものづくりを伝える、キーパーソンを育成

キーパーソン道場現場実習

モノづくりを世界に伝えるためには、先頭に立ち、指導していく人材が必要です。そのキーパーソンが各々の現場で次のキーパーソンを育てることで、モノづくりが世界に浸透していくと考えています。

これまで培ってきた、高品質かつローコストなモノづくりの仕組み。これを伝えていくためには、先頭に立ち指導していく人材が必要です。そこで2005年から「キーパーソン道場」を始めました。目的は、海外の現場でキーパーソンを育て、グローバルに、たゆみない改善活動を活性化させること。最初は管理監督者の育成ということでスタートしたのですが、現場の活性化こそがモノづくりに不可欠と、主任クラス以上を対象に現場のリーダーを育てることになりました。

キーパーソン道場の開催は、国内開催と海外現地開催とに分けて行っています。国内の場合は、四日市本社で3カ月間実施。海外から来た研修者はさらに自国の工場へ戻ってから3カ月間、実践的な研修に取り組み、最後に研究成果を報告して修了となります。海外の場合は、現地で2週間の基本教育を行い、工場内でそれぞれのテーマに基づいて自ら実行した後、報告会を開いて修了です。

ここでも、実践課題は、住友電装グループの各製造現場での共通的な課題をテーマとして取り上げています。共通的な課題を取り上げることで、グローバルにベストプラクティスを探求するという、コミュニケーションテーマが生まれます。国を超え、地域を越え、世界最高を求めるキーパーソンのネットワークが生まれるのです。

こうして育ったキーパーソンが、各々の現場で積極的に行動を起こし、改善を図る。そして次の新しい人を育成し、改善意識を持つスタッフを増やしていく。それが、私たちの描く人材育成の構想です。

グラフ:キーパーソン育成推移(累積)

目標はノウハウをダイレクトに伝えられる、現地の人材の活用

人材育成の過程でも、よりスムーズなコミュニケーションを求めており、現地の人材によるトレーナーの育成にも力を入れていきたいと考えています。

また、キーパーソンを育てるトレーナーの育成も考えています。現在は日本人が務めているのが実情ですが、今後は現地トレーナーの育成にも力を入れていきたい。やはり言葉は大きな壁ですから、日本人が通訳を介して説明する場合と、母国のスタッフが話す場合とでは伝わり方が違います。本来の考え方や思想がダイレクトに届くことで、教えられる側にとってはより確実にノウハウを掴めるはずです。中国、ASEAN、ヨーロッパ、アメリカ。それぞれにトレーナーを置いて、より一層キーパーソン道場を充実させていきたいと考えています。つまり、人材育成の過程でも、我々は、よりスムーズなコミュニケーションを求めていきたいと考えているのです。

住友電装のワイヤーハーネスは、その9割を海外で製造しています。組織を活性化させるには、もはや日本発信ばかりではいけません。海外で現地の人を雇用し、そのスタッフが中心となって活躍できる体制を作っていかなくてはいけません。すでに中国でその兆しはありますが、今後はヨーロッパの工場でも人材教育に力を入れたいと考えています。

組織を支えるのは、人。今後も『モノづくりは人づくり』と考え、企業としてのポテンシャルを高めていきます。