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住友電装のモノづくり

開発設計

Developmental Engineering
設計はモノづくりのベース。強固な土台で「商品力No.1」をめざす。

ワイヤーハーネスのグローバル・サプライヤーとして、世界各国のお客様のニーズに的確に対応するための開発設計の2つの柱、「製品設計」と「製造設計」。世界同一の品質を実現し、お客様のニーズに柔軟に応えるという2つの命題を実現するための住友電装の体制作りと教育制度について詳しくご紹介します。

世界の主要なカーメーカーの近隣に技術センターを設置

日本の技術センター

日本、そして世界のカーメーカーのすぐ側に技術拠点を置き、お客様のニーズに即座に対応できる体制としています。

私たち住友電装の開発設計は、日本および世界各国でお客様のニーズに的確に対応する体制を整えています。その柱となるのが「製品設計」と「製造設計」の2つ。「製品設計」は、ご要望に即応するためお客様に近い場所に技術拠点を置き、お客様と共に開発設計を行うもの。国内では、豊田、厚木、宇都宮、広島をはじめ、ほとんど全ての主要カーメーカーの近隣に技術センターを配置し、北米ではデトロイト、ヨーロッパではイギリス、ドイツ、フランス、イタリアというように世界でも主なカーメーカーの近隣に設置しています。
技術センターを設けるだけでなく、メンバーがお客様の会社に出向き、そこで一緒に開発設計を行うこともしています。彼らはゲストエンジニアもしくはパートナーエンジニアと呼ばれ、各技術センターメンバーの実に5~7割という、かなりの割合を占めているほどです。
一方「製造設計」は、製品を製造しやすくするための設計です。15年ほど前までは、国内生産が非常に高い比率を占めており、全国の製造拠点に製造設計を行う部門を設けていました。しかしその後、生産が急速に海外へシフトしたため、米州、アジア、中国、欧州に製造設計の拠点を設け、それぞれの地でニーズを吸い上げながら設計に取り組んでいます。

お客様の元で即戦力として活躍する人材を育成

CAD教育風景

開発設計要員を育成する教育プログラムと試験によるキャリア認定制度である「G-STEP」。お客様の元で即戦力として活躍できる開発設計要員をグローバル に育成する仕組みがあります。

お客様と一緒に製品開発をするために、教育には重点を置いています。例えば教育プログラムと、試験による確認認定制度である「G-STEP」はそのひとつ。回路設計、搭載設計、モノづくり設計CADオペレーション、部品3D設計など様々な分野に分かれており、レベルを1~4級まで設定、メンバーの80%以上が上位の1級と2級の保持者になることをめざしています。これをクリアしない場合、それぞれの部門長がメンバーを指導し、全体のレベルアップを図ります。こうして着実に実力を高めていくことで、お客様のもとで即戦力として活躍できる人材を育てているのです。

G-STEP図

レベルアップのもうひとつの方法として、ベンチマーキング活動も進めています。これは自社の強み・弱みを、客観的な基準で比較することによって、自分たちの実力を把握しようという取組み。国内外のカーメーカーの様々なワイヤーハーネスを展示した「ベンチマーキングルーム」を設けており、業界全体から学びつつ、今後の発展につなげていく考えです。他社に負けないよう励むことも大切ですが、社内でも競争原理を働かせ、自分の現状を認識することでさらに上をめざし、技術力やモチベーションを向上させる目的も持っています。

さらに、ベンチマーキング活動は受動的であってはいけないと考え、新たな行動も開始しています。各設計部門に、現在の技術トレンドから“自分たちはどうすべきか"と命題を提示し、それぞれが模索しています。そうして捉えた事実・発見は、国内に留めず、世界へ向けて発信していこうと考えています。能動的なベンチマーキング活動を、今まさに実践しようとしているところです。

「SIDEL」「技術の棚」を利用し、世界中で知見・技術を共有

SIDEL(VASの他、デジタルエンジニアリングによる検討プロセス)

製造ではコンピューターで様々なシミュレーションが可能なバーチャル検討を推進し、無駄を減らしています。それと共に蓄積された知識・見解を世界で共有することで、お客様に満足していただける開発設計ができる仕組みを構築しています。

めまぐるしい変化と進化の21世紀にあって、お客様をサポートすべく、開発から製造までのあらゆる工程で「リードタイムの短縮」という課題を掲げています。そのため、製造では最終確認だけをするようにコンピュータを使って様々なシミュレーションが可能なバーチャル検討による設計のフロントローディングプロセス「SIDEL」を推進するほか、知見についてのデータベースを作成しています。これは認定された人間であれば、いつでもどこからでも検索可能な、いわば「技術の棚」。そのデータをあらかじめスクリーニングすることで、無駄を減らしています。

ナレッジを蓄積しグローバルに共有することで、どんなに距離が離れていようと同じレベルの技術を確認できます。私たちはグローバルに人が流動する中でも、一定レベル以上の知見・技術を常に維持しながら、お客様に満足いただける開発設計ができる仕組みを構築しています。

世界中で同じ設計、品質を確保する「世界同一設計」

設計をグローバルに支援する e-MACS

世界中どこで設計を行っても、リードタイムを短く、スピーディーに、同じ設計、同じ品質を確保したい。その思いから住友電装独自のシステムが生まれ、「世界同一設計」が実現しました。

お客様にはそれぞれ特有の文化や方法論があります。システムも異なるので、私たちがモノづくりをする時は、データの変換や、個々のケースへの対応が求められます。しかしお客様ごとにシステムが異なろうとも、私たちは世界中どこで設計を行っても、リードタイムを短く、スピーディーに、同じ設計、同じ品質を確保したい。そこで生まれたのが、「世界同一設計」です。これは、お客様によって違う設計データを住友電装独自のシステムに変換し、製造設計を世界各国で同じにすることによって実現しています。

過去に、生産する場所は一つなのに何種類もの異なる設計が送られてきたという経験があり、細かいデータの入力方法から、プロセス、チェック体制まで標準化を行ってきました。紆余曲折の末、今ではどの設計拠点からでも同じ設計データが工場に届く、同一方法で作る、ということをグローバルに実現しています。これによって、海外のどの工場においても、同一の品質を持つ製品を供給するというお客様の強いご要望にお応えしているのです。

製造設計は世界同一、そして製品設計はお客様のニーズに合わせてカスタマイズを行っています。

ニーズを捉え、社内コミュニケーションを高めて「商品力No.1」へ

社内のコミュニケーションを高めることが、商品力を高めることにつながると考えています。現場から新しい製品が生まれてくる土壌となるよう努めています。

お客様のニーズを先取りする製品、お客様に喜んでいただける製品を提案すること、すなわち「商品力」を高めていくことが、私たちが追求する最も重要なことです。商品力をレベルアップさせていくには、お客様のニーズをタイムリーに捉えなければなりません。ニーズに追随できなければ、企業として生き残れないでしょう。

商品力向上のため実践しているのが「商品力No.1活動」です。トレンドを読み、テーマを出し合う中から、どんな技術戦略を打ち出すか、どんな製品を生み出すかなどの議論を交わします。

もちろん、実際にお客様の中で日々仕事をしている開発技術部門の技術者たちの存在も欠かせません。部門内や社内のコミュニケーションを高め、働く環境を整えて、現場から新しい製品が生まれてくる土壌も固めています。

設計拠点をさらに増やし、よりよいものをタイムリーに

時代と共に急速に変化するニーズに対応するため、モノづくりの土台となる開発設計をより強固にしなければならないと考えています。

経済のグローバル化により人やサービスの動きがボーダレスになったり、カーメーカーが様々な変革・再編を遂げたりするなど、数年前から情勢は大きく変貌してきています。このような時代だからこそ、モノづくりの土台となる開発設計はより強固にしていかなければならないと考えています。なぜならお客様のニーズが急速に変化する中、私たちはそれに呼応していかなくてはならないからです。

今後は、さらに設計の拠点を増やし、時代とともに発展するカーメーカーのニーズに、より迅速に応えたいと考えています。そしてよりよいものをタイムリーに、お客様にとって有益で満足いただける開発設計に向け、一層努力して参ります。

信頼性を確保するための研究評価

電波暗室

都市や山村、熱帯地域や寒冷地など様々な環境で走行する自動車。それに伴い、ワイヤーハーネスにも高い耐久性が求められます。製品の信頼性を高めるための厳密な耐久試験をはじめ、実験データをコンピュータで解析するCAEや電磁ノイズを評価する電波暗室などを活用した研究評価体制を整備しています。

耐久試験
CAE(Computer Aided Engineering)